2009年01月02日
バナナ饅頭とバナナ味牛乳

北海道池田町の駅前にある米倉屋が作っているバナナ饅頭。箱を開けるとバナナの香りがしてきて、バナナの形の饅頭が入っている。しかし、バナナは一切使われていない。

何故なら、米倉屋の初代が明治の末期に池田町で駅弁の販売をしながら、旅行者や開拓者の為に駅売りのお土産を作ろうとして、当時はまだ高価な果物であったバナナの風味を楽しんでもらおうと白餡にバナナ香料を混ぜて作った商品であるからだ。上の写真の通り「銘菓」ではなく「珍菓」とあるのも、そういう経緯だろう。兎に角、100年以上も前から食べられている。現在では帯広駅や釧路駅のキオスクやJRの車内販売でも買う事が出来る。
後に韓国で発祥の経緯が似た商品を発見した。バナナ味牛乳だ。現在ではスーパーやコンビニで色々な種類が販売されているが、元祖はビングレの商品であり、イチゴ味牛乳やバナナ味の低カロリー版のライトもある。韓国の銭湯では、このバナナ味牛乳が定番で置かれている。

1974年に牛乳の消費促進を目的に発売されたが、この頃の韓国は未だ食糧事情も経済事情も現在に比べれば豊かではなかった。そこで当時高価だった本物のバナナを使わずに牛乳にバナナの風味を加えて作られたとの事だ。そして、この独特な容器は韓国でキムチを漬ける時に使われていた甕の形状をイメージしてデザインされたもの。故に「ハンアリウーユー/タンヂウーユー(甕牛乳)」とも呼ばれている。他の乳業メーカーの発売したバナナ味牛乳の容器が類似しているとの事で商標権の問題になった事もある。
自分もバナナ好きだが、ここまで色々な工夫を重ねて風味だけでも楽しもうとした事を考えるとバナナが如何に入手するのが大変な果物であり、憧れられていたのかが解る気がした。



